【外来語】「シュークリーム」は靴じゃない——フランス語で「キャベツ」を意味する菓子の名前

料理と言語

え、そうだったの?

「シュークリーム」の「シュー」、実は靴(shoe)とは一切関係ない

フランス語で「シュー(chou)」が指すのは、まったく別のもの。

🍰 今回のテーマ

「シュークリーム」という名前に隠れた、フランス語と日本語のすれ違いを解き明かす。

「シュー」はフランス語で「キャベツ」

シュークリームの正式なフランス語名は「シュー・ア・ラ・クレーム(chou à la crème)」。

この「シュー(chou)」はキャベツを意味する単語だ。

焼き上がった生地の丸くひび割れた形が、キャベツの丸い葉に似ていることから、この名がついたとされる。

中身のクリームではなく、外側の生地の見た目が名前の由来になっている点が興味深い。

なぜ「靴」だと勘違いされるのか

💡 豆知識

日本では「シュー」を英語の「shoe(靴)」と結びつける俗説がSNSなどでたびたび広まるが、実際の語源はフランス語のキャベツであり、英語とは無関係である。

カタカナで書かれた外来語は、由来の言語を問わず「なんとなく英語っぽく」聞こえてしまうことが多い。

「シュー」も例外ではなく、英単語「shoe」と音が近いために誤解が生まれやすい。

言語的にみると——民間語源という現象

🔤 言語的視点

見慣れない外来語を、発音が似ている身近な自国語に結びつけて解釈してしまう現象は「民間語源(フォークエティモロジー)」と呼ばれる。

日本語には、フランス語・英語・ポルトガル語など複数の言語から来た食べ物の名前が混在している。

カタカナ表記だけでは出どころの言語を判別できないため、こうした思い込みが起こりやすい土壌がある。

ほかにもある「勘違い外来語」

「オムライス」が和製英語であることや、「コロッケ」がフランス語の発音から離れていったことも、同じ構造の勘違いだ。

外来語の食べ物名は、日本に定着する過程で少しずつ本来の意味や発音から離れていく。

シュークリームの「シュー」がキャベツだと知ると、次に食べるときの印象が少し変わるかもしれない。

名前の裏には、形状から生まれた素朴な発想と、それを受け取った日本語話者の勘違いという、二重の物語が隠れている。

📝 まとめ

「シュー」はフランス語で「キャベツ」を意味し、靴とは無関係。生地の形がキャベツに似ていたことが名前の由来で、日本語話者の間で英語の「shoe」と混同されたのは後から生まれた誤解である。

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