料理人1年目、辞めたいと思ったら読む——現役料理人の乗り越え方

キャリア・転職

深夜、仕事終わりに一人でスマホを見ながら「もう辞めたい」と思ったこと、ありませんか。

今日も怒鳴られた。ミスした。先輩の目が怖い。体がしんどい。給料も安い。「自分、料理人向いてないんじゃないか」——そんな言葉が頭の中をぐるぐるしている夜。

私もありました。何度も。

この記事は、そんな夜のあなたに向けて書きます。「辞めるな!頑張れ!」という精神論は言いません。ただ、その「辞めたい」という感情の正体を一緒に見ていきたいんです。正体が分かれば、きっと今夜の気持ちが少し変わります。

📌 この記事でわかること

  • 「辞めたい」という感情の本当の正体(原因自分論)
  • 言葉が現実を作るということ——言霊の話
  • 辛い経験を「成長の素材」に変える解釈の仕方
  • 辞めるか続けるかを正直に判断するための基準

その「辞めたい」は、ちゃんとした感情だ

まず最初に言いたいのは、「辞めたいと思う自分はおかしい」なんてことは絶対にないということです。

辛いから辞めたいと思う。当然です。むしろ辛いのに平気な顔をしている方が怖い。

ただ、ここで少しだけ立ち止まって考えてほしいことがあります。「辞めたい」という感情は、何かを訴えているサインだということ。その「何か」をちゃんと見ずに辞めてしまうと、次の職場でも同じことが起きます。

(経験者は語る、です)

「辞めたい」の中身を分解すると、大体こんな種類があります。

「辞めたい」の種類

  • 😤 怒られてばかりで自信がなくなった
  • 😴 体がしんどくて限界に来ている
  • 💸 給料が安すぎてやってられない
  • 😰 人間関係が最悪で職場に行くのが怖い
  • 料理が好きかどうか分からなくなってきた

どれが一番近いですか? 全部、という場合もあるかもしれない(それはそれで正直すごい環境ですね…)。

この「種類」を知ることが、次のステップへの出発点になります。

問題は「外」にない——原因自分論で考えてみる

ちょっと耳の痛い話をします。でもこれ、私が一番助けられた考え方なので聞いてほしいです。

それが「原因自分論」という考え方です。

簡単に言うと——「今起きていることは、自分の認識や行動が原因である」という考え方。

(え、それって「全部自分が悪い」ってこと?違います。ちゃんと説明します)

例えば「先輩が怖い」という状況。

同じ先輩と働いていても、怖いと感じる人と感じない人がいます。先輩が「怖い」のは変わらないとしても、それを「耐えられない問題」と感じているのは自分の認識なんです。同じ状況でも「この先輩、実は自分に期待してるんだな」と感じている人もいる。

💡 例えるなら

雨が降った日、「最悪だ」と思う人と「植物が喜んでるな」と思う人がいます。雨は同じ。変わるのは解釈だけ。厨房での出来事も同じです。自分の解釈次第で、地獄にも修行場にもなる。

原因自分論は「全部あなたのせい」という話ではありません。「あなたには、状況を変える力がある」という話です。

外に原因を求め続けると、ずっと被害者のままです。でも自分に矢印を向けた瞬間、そこに「変えられること」が見えてくる。これが私が一番大切にしている考え方です。

👨‍🍳 私の場合

1年目の頃、「あの先輩さえいなければ」「この職場がおかしい」とずっと外に原因を探していました。でもある日、料理長に「お前、最近の仕事ぶり見てると、やる気あんの?」と言われて気づいたんです。私、心がもう職場から出ていたんだと。先輩や職場を変えようとしていて、自分が変わることを忘れていた。

「無理」という言葉が、「無理」という現実を引き寄せる

「あー無理」「もう終わった」「自分には向いてない」——

心の中で思うだけでなく、つい口に出してしまうことがありませんか。

私は言葉には力があると本気で思っています。いわゆる「言霊」というやつです。

科学的に証明されているかと言われると難しいけれど、少なくとも「無理」と言い続けている人が「できた!」という方向に進んでいくのを、私は見たことがありません。逆に、根拠がないのに「いける!」と言い続けている人が、なぜかその方向に進んでいくのをたくさん見てきました。

(スポーツ選手が試合前に「いける!」と叫ぶのも、あれは演技じゃなくて本当に効果があるんだと思っています)

✅ ポイント

「無理」「向いてない」「もう終わり」→ その現実に近づく
「きつい、でもいける」「まだやれる」「成長中」→ その現実に近づく

今夜、ベッドに入る前に一つだけ言ってみてください。「自分、よく頑張った」と。

言葉を変えるのが最初は恥ずかしく感じるかもしれません。でもその恥ずかしさを超えた先に、少しずつ現実が変わっていく感覚があります。

都合よく解釈していい——この経験に「意味」を与える

「都合のいい解釈をしてもいいの?」——いいんです。むしろ積極的にしてください。

出来事そのものに「良い・悪い」はありません。意味を与えているのはいつも自分です。

怒鳴られた。→「最悪だ」と解釈することもできるし、「それだけ自分に期待してくれているんだ」「怒鳴らないと伝わらないと思っているほど真剣に関わってくれている」とも解釈できます。

(いやいや、さすがに無理がある解釈もあるじゃないか、というツッコミは一旦受け取ります)

もちろん本当に理不尽な環境というのも存在します。でも多くの場合、「自分にとって都合のいい解釈をする習慣」を持っている人は、同じ出来事に出会っても心が折れにくい。

💡 例えるなら

「1年目でこんなに怒鳴られた」という体験。10年後に後輩に話すとき、笑いながら「いい武勇伝」になっているはずです。なら今から「これは将来の武勇伝だ」と思っても、損はない。ひすいこたろうさんの言葉でいえば——「あの出来事がなければ、今の自分はいない」と言える日が必ずきます。

辞めるか続けるか——正直な判断基準

「原因自分論で考えろ」「言葉を変えろ」「都合よく解釈しろ」——ここまで読んで「でも本当に限界なんです」という声が聞こえてきそうです。

それも真剣に受け取ります。

辞めることは「逃げ」ではありません。撤退と逃げは違います。自分を守るための決断は、立派な選択肢です。

ただ、「辞めていい辞め方」と「辞めた後に後悔する辞め方」は違います。次の3つを正直に自問してみてください。

🤔 辞める前に自分に問う3つの質問

  1. 「料理そのもの」は嫌いになっていないか?
    職場が嫌いなのか、料理が嫌いなのかは全然違う。料理が好きなら、職場を変えるという選択肢がある。
  2. 「辞めた後に何をするか」が見えているか?
    逃げた先に何もないと、また同じことが起きる。次の場所への一歩なのか、ただの「逃げ」なのかを確認する。
  3. 「3ヶ月後の自分」が今と変わるイメージが少しでもあるか?
    今が最底辺なら、3ヶ月後は上がるだけかもしれない。変化の兆しがゼロなら、環境を変える判断をしてもいい。

もう一つ大事なことを言います。

体と心が本当に限界のときは、判断を先延ばしにしていい。深夜の「辞めたい」は、睡眠をとってから再判断してください。疲れているときの判断は、往々にして後悔します。

「困ったときはお互いさま」という言葉があります。今あなたが感じている辛さを、誰かに話してみることも一つの手です。1人で抱え込まなくていい。

まとめ——迷った夜に読み返してほしい5か条

📋 辞めたいと思った夜の5か条

  • ✅ 「辞めたい」という感情は正直な気持ち——でもその正体を確認する
  • ✅ 問題の原因を外ではなく自分の中に探すと、変えられるものが見えてくる
  • ✅ 「無理」という言葉は封印して、「きつい、でもいける」に変えてみる
  • ✅ 辛い体験に都合のいい意味を与えていい——武勇伝になる日がくる
  • ✅ 本当に限界なら、体と心を守る判断をしていい。一人で抱えなくていい

今この記事を読んでいるということは、まだ諦めていない証拠です。

辞めたいと思っている自分に向けて、最後にこの言葉を贈ります。

「今日もよく頑張った。明日の自分に期待していい。」

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