料理科学ノート アイスクリームがなめらかになる理由——オーバーランと氷結晶抑制の科学 厨房でアイスを仕込んでいたとき、冷凍庫でただ固めただけのものを味見して「あれ、なんかシャリシャリする」と感じたことがある。同じ材料なのに、専門店のアイスはあんなに舌の上でとろける。何が違うのか。答えは「氷の結晶の大きさ」と「どれだけ空気を含... 2026.08.06 料理科学ノート
1年目が知らなかった話 和牛の霜降りは日本だけの美学——世界は赤身信仰 「霜降りが多いほど、いい肉」——そう信じているとしたら、それは日本だけの価値観かもしれない。アメリカでもフランスでも、アルゼンチンでも、脂がびっしり入った肉は「安っぽい」「胃にもたれる」とすら思われることがある。日本で最高級とされるA5和牛... 2026.08.06 1年目が知らなかった話
料理と言語 【命名の謎】「船場汁」はなぜ「船場」なのか——丁稚どんの忙しい食卓が生んだ、大阪商人町の一杯 熱い汁と飯を、無我夢中でかき込む少年がいた。大正時代、大阪・船場の薬問屋で丁稚奉公(でっちぼうこう)をしていた一人の少年は、背が低く、食べるのが人より遅かった。ゆっくり噛んでいては、決められた時間内に十分な量を口にできない。そこで彼が編み出... 2026.08.06 料理と言語
料理科学ノート すり身が「ぷりぷり」になる科学——魚肉のミオシンとゲル化の秘密 かまぼこ、はんぺん、さつま揚げ、エビしんじょ——白身魚のすり身料理には、刺身や切り身では絶対に出せない独特の「ぷりぷり」とした弾力がある。実はこの食感、魚肉をただすりつぶしただけでは生まれない。塩を加えて練るという、一見単純な工程の裏に、タ... 2026.08.05 料理科学ノート
料理科学ノート きゅうりを塩もみするとしんなりする科学——浸透圧と細胞壁の関係 洗い場で仕込みをしていると、若い子が「きゅうりに塩振っただけなのに、なんでこんなに水が出るんですか?」と聞いてきたことがある。塩もみは和え物や酢の物の下ごしらえとして毎日のようにやる作業だが、改めて聞かれると答えに詰まる料理人も多いのではな... 2026.08.04 料理科学ノート
料理と言語 【命名の謎】「利休焼き」はなぜ「利休」なのか——茶人の名がゴマ料理の代名詞になった理由 「利休焼き」「利休揚げ」「利休煮」。ゴマを使うだけで、なぜか同じ人物の名前がついた料理がいくつも存在する。「利休」とは、安土桃山時代の茶人・千利休のことだ。安土桃山時代は1500年代後半、戦国の世が終わりに向かう時期にあたる。🍢 今回のテー... 2026.08.04 料理と言語
1年目が知らなかった話 バナナの木は存在しない——世界最大の”草”の話 バナナは、木ではありません。あの、太い幹のようなものにドンと大きな葉っぱが茂っている姿——てっきり「木」だと思っていた人、実は多いのではないでしょうか。植物学的にいうと、バナナは世界最大の草です。木本植物と草本植物を分ける決定的な違いは「幹... 2026.08.04 1年目が知らなかった話
料理科学ノート 揚げ油の劣化と酸化の科学——なぜ古い油はまずくなるのか 揚げたての天ぷらは驚くほどおいしいのに、同じ油で三日目に揚げると、なぜか香りが重くべたつく気がする——そんな違和感を覚えたことはないだろうか。実はこれ、気のせいではない。油は使うたびに少しずつ性質が変わっていく。今日はその「劣化」の正体を、... 2026.08.03 料理科学ノート
1年目が知らなかった話 深煎りより浅煎りの方がカフェインが多いという逆転現象 「深煎りの豆はガツンと効きそう」——そう思ってエスプレッソやフレンチローストを選んでいる人は多いのではないだろうか。色が濃くて苦味が強いコーヒーほど、カフェインもたっぷり入っている。そんなイメージを、なんとなく信じている人は少なくない。とこ... 2026.08.03 1年目が知らなかった話
料理と言語 【命名の謎】「南蛮」はなぜ、ネギの蕎麦にも唐揚げにも使われるのか 「鴨南蛮そば」と「チキン南蛮」。同じ「南蛮」という言葉を使っているのに、片方はネギ、もう片方は甘酢とタルタルソースだ。この二つ、実はまったく別の由来を持っている。なぜ同じ漢字が、こんなに違う意味で料理名に居座り続けているのだろうか。「南蛮」... 2026.08.03 料理と言語