料理と言語 【命名の謎】「磯辺焼き」「磯辺揚げ」はなぜ「磯辺」なのか——海苔と場所の名前を結びつけた日本語の発想 磯辺焼き、磯辺揚げ、磯辺巻き。海苔を使った料理には、判で押したように「磯辺(いそべ)」がつく。だが、なぜ「磯辺」なのか。磯のそばで作っているわけでもないのに、この言葉だけが海苔料理につきまとう。🍳 今回のテーマ海苔料理に共通する「磯辺」とい... 2026.08.17 料理と言語
料理と言語 【当て字・難読】「海老」「烏賊」「蛸」——生き物の見た目から生まれた海鮮の当て字三兄弟 「海老」という漢字を、分解して読んでみたことはあるだろうか。海の老人と書いて、なぜエビになるのか。「烏賊」も「蛸」も、よく見ると穏やかではない字が並んでいる。🍳 今回のテーマ海鮮の名前に当てられた三つの漢字——海老・烏賊・蛸——の由来をたど... 2026.08.16 料理と言語
料理と言語 【助数詞】豆腐は「丁」、イカは「杯」、羊羹は「棹」——料理の数え方がバラバラな理由 今日、豆腐屋で「一丁ください」と言った人は多いはずだ。だが同じ食材売り場でも、イカは「一杯」、羊羹は「一棹」と数える。なぜ料理によって、こんなにも数え方がバラバラなのか。🍳 今回のテーマ豆腐の「丁」、イカの「杯」、羊羹の「棹」——バラバラに... 2026.08.15 料理と言語
料理と言語 【符丁・隠語】「あがり」「むらさき」「ガリ」——客に丸聞こえでも意味不明な三つの隠語 カウンター越しに、大将の短い一言が飛ぶ。「あがりお願いします」客の耳には届いていても、意味は半分も伝わっていない。寿司屋には、そんな言葉がいくつも生きている。🍣 今回のテーマ寿司屋の代表的な隠語「あがり」「むらさき」「ガリ」の三つ。客の前で... 2026.08.14 料理と言語
料理と言語 【命名の謎】「から揚げ」はなぜ「から揚げ」なのか——「空」なのか「唐」なのか、二つの字が争う調理法の謎 「から揚げ」の「から」を、味付けの「辛い」だと思い込んでいる人は少なくない。だが、これは誤解だ。実はこの「から」、漢字にすると「空」と「唐」の二通りが存在し、どちらが正しいのかいまだに決着していない。🍳 今回のテーマ「から揚げ」の「から」に... 2026.08.13 料理と言語
料理と言語 【命名の謎】「松風焼き」はなぜ「松風」なのか——裏に何もない焼き物に、武士は”二心なき心”を見た おせち料理の重箱の隅に、黄色い薄焼きが並んでいることがある。断面を割ってみても、具らしい具は見当たらない。ただ表面に、けしの実が振ってあるだけだ。名前は「松風焼き」。なぜ「松風」なのか、答えられる人は少ない。🍳 今回のテーマ「松風焼き」とい... 2026.08.11 料理と言語
料理と言語 【命名の謎】「時雨煮」はなぜ「時雨」なのか——蛤の佃煮に俳人が見立てた、通り雨の一瞬 生姜がぴりっと効いた佃煮「時雨煮(しぐれに)」。この名前を考えたのは、料理人ではなく、松尾芭蕉の弟子だった俳人だと言われている。桑名の蛤と佃煮の始まり三重県桑名市は、江戸と京都を結ぶ東海道の宿場町(旅人が泊まる宿が並ぶ町)として栄えた。伊勢... 2026.08.10 料理と言語
料理と言語 【命名の謎】「はんぺん」はなぜ「はんぺん」なのか——名前が”椅子取りゲーム”のように移動した練り物の謎 「はんぺん」というひらがなの言葉。実はこれ、最初は今のはんぺんを指す名前ではなかった。江戸時代より前の文献にすでに登場する「はんぺん」は、まったく別の食べ物を指していた。その正体を辿ると、日本語の食べ物の名前が玉突き――一つがずれると次々に... 2026.08.09 料理と言語
料理と言語 【命名の謎】「卯の花」はなぜ「おから」の別名なのか——花の見立てと”忌み言葉”が生んだ呼び名 精進料理店の品書きに「卯の花」と書かれているのを見たことがあるだろうか。注文して出てきたのは、白くほろほろとした、見慣れたあの副菜だった。卯の花——それは、豆腐屋で毎日大量に出る「おから」の、もう一つの名前だ。🌼 今回のテーマおからを「卯の... 2026.08.08 料理と言語
料理と言語 【命名の謎】「福神漬け」はなぜ「福神」なのか——名付けたのは料理人ではなく戯作者だった カレーライスの脇に、いつも添えられているあの赤い漬物。「福神漬け」と呼ぶが、なぜ「福の神」なのか考えたことはあるだろうか。実はこの名前、漬物職人がつけたのではない。江戸から明治にかけて活躍した戯作者が、洒落っ気たっぷりに名付けたものだった。... 2026.08.07 料理と言語