料理と言語 【命名の謎】「土手鍋」はなぜ「土手」なのか——味噌の盛り方、人の名前、船着き場、三つの説がせめぎ合う理由 広島名物「かきの土手鍋」を、由来を知って食べている人はほとんどいない。実はこの名前、農林水産省の郷土料理データベースでさえ「由来は三つある」としか説明していない。一つの鍋の名前に、なぜそんなに説がひしめいているのか。見た目派——鍋のふちに味... 2026.09.06 料理と言語
料理と言語 【命名の謎】「奉書焼き(ほうしょやき)」はなぜ「奉書」なのか——公文書に使う和紙が、殿様の魚料理になった理由 島根県・宍道湖のほとりで、漁師が焚き火の灰の中にスズキを埋めていた。皮ごと蒸し焼きになったその魚を、時の殿様がひと目見て「食べたい」と言い出したことから、この料理の歴史は始まる。名前についたのは、魚でも殿様でもなく、当時の公文書に使われてい... 2026.09.02 料理と言語
料理と言語 【助数詞】魚は「匹」「尾」「本」どれが正しいのか——大きさと状態で変わる助数詞のルール 泳いでいる魚は「匹」。でも釣り上げた瞬間、なぜか「尾」に変わる。この境界線、説明できるだろうか。🍳 今回のテーマ同じ魚でも、生きているか、獲れたか、形が細長いか平たいかで数え方が変わる。「匹」「尾」「本」「枚」——魚の助数詞のルールと、その... 2026.09.01 料理と言語
料理と言語 【命名の謎】「いとこ煮」はなぜ「いとこ」なのか——小豆とかぼちゃを結ぶ、江戸から続くダジャレ命名 「いとこ煮」という名前を聞いて、材料に本当に親戚関係があると思う人は少ないだろう。だがこの名前、実は江戸時代の言葉遊びから生まれたという説が有力だ。小豆とかぼちゃ、あるいは小豆と里芋やれんこん。中身は地域でまったく違うのに、名前だけは全国で... 2026.08.29 料理と言語
料理と言語 【ことわざ・慣用句】「猫に鰹節」「豆腐にかすがい」——食べ物が例える、油断と徒労のことわざ 江戸の台所には、猫に近づけてはいけないものがあった。鰹節である。好物をそばに置けば、必ず隙をつかれる——そんな戒めが、慣用句として今も残っている。今回は「猫に鰹節」「豆腐にかすがい」、そして仲間の「糠に釘」という、食べ物を使った三つのことわ... 2026.08.27 料理と言語
料理と言語 【命名の謎】「巾着」はなぜ「巾着」なのか——おでんの具が財布と同じ名前を持つワケ 湯気の立つおでん鍋の前で、常連客が「巾着ふたつ」と注文する。店主は迷わず、餅の入った油揚げの袋を皿にのせる。だがよく考えると、なぜこの一品は財布と同じ名前で呼ばれているのだろうか。「巾着」は何を「着る」のか——漢字が語る本来の意味「巾着」の... 2026.08.24 料理と言語
料理と言語 【命名の謎】「栗きんとん」はなぜ「きんとん」なのか——おせちの餡と、岐阜の和菓子、二つの「きんとん」 お正月のおせちに入っている「栗きんとん」。和菓子屋の店先に並ぶ「栗きんとん」。同じ名前なのに、この二つはまったく別の食べ物だということをご存知だろうか。「金団」と書く、おせちの黄金色の意味おせちに入っている栗きんとんは、漢字で書くと「栗金団... 2026.08.21 料理と言語
料理と言語 【命名の謎】「月見うどん」はなぜ「月見」なのか——卵の黄身に満月を見た日本人の見立て マクドナルドの「月見バーガー」は、開発段階では「月見」という名前ではなかった。社内で提案されていた仮称は「ベーコンエッグバーガー」。この即物的な名前が、なぜ秋の風物詩を思わせる「月見」に変わったのか。そこには、卵という食材を月に見立ててきた... 2026.08.20 料理と言語
料理と言語 【命名の謎】「竜田揚げ」はなぜ「竜田」なのか——和歌の紅葉と軍艦、二つの説が競う衣揚げの謎 唐揚げと竜田揚げ、衣の違いは知っていても、名前の由来まで説明できる人は少ないのではないか。片栗粉をまとわせた、あの赤みがかった衣は、いったい何を「竜田」に見立てたのだろうか。🍳 今回のテーマ「竜田揚げ」の名前の裏には、平安時代の和歌と、大正... 2026.08.19 料理と言語
料理と言語 【英語になった日本語】「umami」「tofu」「edamame」——翻訳されずに英語になった三つの日本語 アメリカのスーパーの冷凍食品コーナーには、いまや当たり前のように「EDAMAME」と書かれたパッケージが並んでいる。だが英語話者の多くは、これが「枝豆」のローマ字だとは意識していない。実は英語という言語には、翻訳されずにそのまま取り込まれた... 2026.08.18 料理と言語