ツッチー

料理と言語

【オノマトペ】「しっとり」はなぜケーキの誉め言葉になったのか——「ぱさぱさ」との対比に見る食感語の価値観

「しっとり」は、もともと食べ物をほめる言葉ではなかった。え、そうだったの?と思う人も多いだろう。今やケーキやパンの誉め言葉の代表格だが、この言葉の"出世"には意外な経緯がある。🍳 今回のテーマ「しっとり」はなぜケーキやパンの誉め言葉になった...
1年目が知らなかった話

土用の時期に土いじりを避ける言い伝えと、うなぎを食べる文化の意外な共通点

「土用の丑の日にうなぎを食べる」——これは説明されなくても誰もが知っている。でも同じ「土用」という言葉に、もうひとつ別の言い伝えがあることを知っている人は、実はそれほど多くない。「今は土用だから、庭を掘るのはやめておきなさい」祖父母や近所の...
料理科学ノート

カニ・エビを茹でると赤くなる科学(アスタキサンチンとタンパク質の分離)

エビやカニを茹でた瞬間、殻がみるみる赤く染まっていく——あの変化を見るたびに、なぜ生きているときは青黒いのに、熱を加えると必ず同じ赤色になるのか不思議に思ったことはないでしょうか。実はこの色の変化は偶然の産物ではなく、タンパク質と色素分子の...
1年目が知らなかった話

ケチャップは、19世紀のアメリカで胃薬として売られていました

「ケチャップは体にいい」と言われたら、たいていの人は笑うと思う。でも実は19世紀のアメリカでは、ケチャップは冗談抜きの「胃薬」として、堂々と薬局の棚に並んでいた時期がある。しかも売っていたのは怪しい行商人だけじゃない。れっきとした医師が「ト...
料理と言語

【外来語】「ハヤシライス」は誰の名前だったのか——早矢仕有的説とハッシュド・ミート説の攻防

「ハヤシライス」ということば、実は人の名前かもしれない。そう聞いて、「え、そうだったの?」と思う人は多いはずだ。洋食の定番でありながら、その語源は今なお決着していない。🍳 今回のテーマ「ハヤシライス」の名前の由来をめぐる、創業者の人名説と英...
1年目が知らなかった話

「うなぎと梅干しを一緒に食べてはいけない」は、都市伝説でした

「うなぎと梅干しは一緒に食べてはいけない」——祖父母や親から一度は聞いたことがあるのではないだろうか。脂がのったうなぎのあとに酸っぱい梅干しを食べると、お腹を壊す、消化不良を起こす、最悪の場合は中毒になる……そんな話がまことしやかに語り継が...
料理と言語

【語源】「肉じゃが」の「じゃが」はジャカルタだった——東郷平八郎と海軍が生んだ和食の物語

「肉じゃが」は和食の定番だが、名前の半分は日本語ではない。「じゃが」の正体を知ると、この一皿の見え方が変わる。🍳 今回のテーマ「肉じゃが」という名前には、遠くジャワ島の港町の名前と、明治海軍が生んだ実話が同居している。じゃがいもの語源と、肉...
料理科学ノート

麺にコシを与える「かんすい」の科学——ラーメンの黄色と弾力の秘密

同じ小麦粉と水を使っているはずなのに、なぜうどんとラーメンではあんなに食感も色も違うのか——製麺の現場に入って最初に不思議に思ったのがこれでした。答えは「かんすい」という、たった一つの副材料にあります。今日はこのかんすいが生地の中で何をして...
1年目が知らなかった話

「食べても太らない食べ物」は、本当に存在するのか検証してみた

「これを食べても太りません」そんな謳い文句のCMやSNS投稿を、一度は見たことがあるはず。寒天、酢、MCTオイル、唐辛子……「太らない食べ物」の候補は次々に現れては消えていく。でも冷静に考えてみてほしい。もし本当に「食べても太らない食べ物」...
料理と言語

【オノマトペ】「しゃきしゃき」はいつから野菜の言葉になったのか——「しゃきっと」からの転身

「しゃきしゃき」と聞いて思い浮かべるのは、新鮮なレタスやセロリだろう。じつはこの言葉、もともと野菜とはまったく関係のない場所で生まれた。🍳 今回のテーマ「しゃきしゃき」という言葉が、人の姿勢を表す言葉から野菜の食感語へと変わっていった経緯と...