ツッチー

料理と言語

【命名の謎】「鴨葱」——ことわざがそのまま料理名になった、日本語の命名センス

「鴨が葱を背負ってくる」——このことわざ、知っている人は多いと思う。でも、そのことわざがそのまま料理名になっている、という話はあまり知られていない。鴨と葱を使った鍋料理を「鴨葱(かもねぎ)」と呼ぶ。食材の組み合わせがことわざの比喩と完全に一...
1年目が知らなかった話

カカオ農家の子どもは、チョコレートを食べたことがない

世界のカカオ生産量の約4割を担うガーナ。その農村部で育った子どもたちの多くが、チョコレートを一度も食べたことがない──これは都市伝説でも誇張でもなく、現地調査や報道で繰り返し確認されている事実だ。毎日カカオの実を収穫している人たちが、そこか...
料理と言語

【音の印象】ピザ・パスタ・パエリア——人気洋食はなぜ「パ行」だらけなのか

ピザ、パスタ、パエリア、ポテト、パン——日本人が大好きな洋食の名前を並べてみると、妙なことに気づく。やたらと「パ行(pa・pi・pu・pe・po)」の音が多いのだ。🎵 今回のテーマ人気洋食名に「パ行」が集中するのは偶然なのか、それとも音その...
料理科学ノート

小麦粉のグルテンが生地をつなぐ科学(こね方と食感の関係)

「パンはよくこねる」「天ぷら衣は混ぜすぎない」「餃子の皮はしっかりこねる」——小麦粉を使う料理ではこね方が食感を大きく左右します。その理由は「グルテン」にあります。グルテンは小麦粉のタンパク質(グリアジン+グルテニン)が水と結合して形成され...
料理と言語

【オノマトペ】「さくさく」は英語に翻訳できない——日本語の食感語彙が世界一多い理由

「この唐揚げ、さくさくですね」——この一言、英語に翻訳しようとすると詰まる。"crispy" と言えば近いかもしれない。でも「さくさく」と "crispy" はイコールではない。日本語話者なら感覚的にわかる、あの軽くて乾いた食感の繊細なニュ...
1年目が知らなかった話

高い包丁がすぐ切れなくなる人は、まな板を疑ってほしい

高い包丁を買ったのに、すぐ切れなくなった——そんな経験はないだろうか。「砥石で研ぐ回数が足りないのかな」「やっぱり腕の問題かな」と考えがちだが、実は犯人はまったく別のところにいることが多い。まな板である。📌 この記事でわかること包丁の切れ味...
料理科学ノート

パンが膨らむ科学(イースト vs ベーキングパウダーの違い)

パンが膨らむ理由は「酵母(イースト)が産生する二酸化炭素(CO₂)ガスがグルテンの網目構造に捕らわれて生地が膨張する」からです。一方、ケーキやマフィンに使うベーキングパウダーも膨らみをもたらしますが、そのメカニズムはまったく異なります。この...
料理と言語

【語源】「天ぷら」はポルトガル語の修道士から来ていた

天ぷらが外来語だと知っている人は多いかもしれない。でも、その語源が「修道士の断食」から来ているとしたら?🍳 今回のテーマ「天ぷら」は日本を代表する料理のひとつ。でも実はこの言葉、ポルトガル語に由来しているんです。しかもその背景には、宣教師の...
1年目が知らなかった話

永遠に食べられる食べ物の話

冷凍庫の奥から、買った記憶もないアイスが出てきた。賞味期限を確認しようとラベルを見る。でも、どこを探しても「賞味期限」という文字がない。「あれ、書き忘れ?」——実は書き忘れじゃなくて、最初から書く必要がないんです。アイスクリームは、法律上「...
料理と言語

「親子丼」はなぜ親子なのか——鶏と卵に「家族」を見た日本人の感性

「親子丼」——この名前、よく考えると相当おかしい。食べられる側の鶏と、その卵を「親子」と呼んで、しかもそれを一杯の丼に盛り合わせる。命名した人は何を考えていたのか。詩人なのか、哲学者なのか——いや、たぶんただの料理人だ。それがなんともすごい...