料理と言語 【命名の謎】「から揚げ」はなぜ「から揚げ」なのか——「空」なのか「唐」なのか、二つの字が争う調理法の謎 「から揚げ」の「から」を、味付けの「辛い」だと思い込んでいる人は少なくない。だが、これは誤解だ。実はこの「から」、漢字にすると「空」と「唐」の二通りが存在し、どちらが正しいのかいまだに決着していない。🍳 今回のテーマ「から揚げ」の「から」に... 2026.08.13 料理と言語
料理科学ノート 落とし蓋はなぜ必要なのか——煮汁の対流と味の染み込み方の科学 同じ調味料、同じ火加減で煮込んでいるのに、店によって、いや同じ厨房の同僚と作っても、驚くほど味の染み込み方が違うことがある。その差を生んでいる犯人は、実は鍋の中身ではなく「蓋」だ。落とし蓋(おとしぶた)は単なる和食の小道具ではなく、煮汁の対... 2026.08.12 料理科学ノート
料理科学ノート 天ぷら油の温度は食材で変えるべき科学——衣と食材の水分・対流の関係 天ぷらを揚げていて、油の温度を一つに固定してしまい、魚介はふんわり揚がったのに野菜はべちゃっと油を吸ってしまった——そんな失敗を私も何度もしてきた。同じ天ぷらでも、食材によって最適な油の温度はまったく違う。今日はなぜ食材ごとに油温を変える必... 2026.08.11 料理科学ノート
1年目が知らなかった話 冷凍で止まるのは腐敗だけで、劣化は止まらない 冷凍庫の奥から、半年前に買ったひき肉が出てきた経験、ありませんか。「冷凍してあるから大丈夫」——そう思って解凍してみたら、なんだか色が悪い。魚なら妙に匂う。肉なら焼いてもパサパサ。冷凍は「時間を止める魔法」だと思われがちです。でもこれは半分... 2026.08.11 1年目が知らなかった話
料理と言語 【命名の謎】「松風焼き」はなぜ「松風」なのか——裏に何もない焼き物に、武士は”二心なき心”を見た おせち料理の重箱の隅に、黄色い薄焼きが並んでいることがある。断面を割ってみても、具らしい具は見当たらない。ただ表面に、けしの実が振ってあるだけだ。名前は「松風焼き」。なぜ「松風」なのか、答えられる人は少ない。🍳 今回のテーマ「松風焼き」とい... 2026.08.11 料理と言語
1年目が知らなかった話 激安から高級まで、実は「同じ工場」というPB商品のからくり スーパーの棚を思い浮かべてほしい。片方には有名メーカーのロゴが輝く人気商品、もう片方にはその半額近い、素っ気ないパッケージのPB(プライベートブランド)商品が並んでいる。味を比べてみたら、驚くほど似ている——そんな経験をしたことはないだろう... 2026.08.10 1年目が知らなかった話
料理と言語 【命名の謎】「時雨煮」はなぜ「時雨」なのか——蛤の佃煮に俳人が見立てた、通り雨の一瞬 生姜がぴりっと効いた佃煮「時雨煮(しぐれに)」。この名前を考えたのは、料理人ではなく、松尾芭蕉の弟子だった俳人だと言われている。桑名の蛤と佃煮の始まり三重県桑名市は、江戸と京都を結ぶ東海道の宿場町(旅人が泊まる宿が並ぶ町)として栄えた。伊勢... 2026.08.10 料理と言語
1年目が知らなかった話 スイカと塩の甘さの正体、実は脳の錯覚 夏になると必ず出てくる話題がある。「スイカに塩をかけると甘くなる」——これ、本当だと思いますか?結論から言うと、糖度計で測っても数値は1ミリグラムも変わりません。塩をかけた瞬間にスイカの糖分が増えるわけではないのに、多くの人が「甘くなった」... 2026.08.09 1年目が知らなかった話
料理と言語 【命名の謎】「はんぺん」はなぜ「はんぺん」なのか——名前が”椅子取りゲーム”のように移動した練り物の謎 「はんぺん」というひらがなの言葉。実はこれ、最初は今のはんぺんを指す名前ではなかった。江戸時代より前の文献にすでに登場する「はんぺん」は、まったく別の食べ物を指していた。その正体を辿ると、日本語の食べ物の名前が玉突き――一つがずれると次々に... 2026.08.09 料理と言語
料理科学ノート コーヒーの抽出温度で味が変わる科学——苦味・酸味・雑味のメカニズム 忙しい開店前、まかない用にコーヒーをドリップしていたら、いつもより苦くて渋い一杯になってしまったことがある。豆も挽き方も変えていないのに、味だけがまるで別物だった。原因はお湯の温度だった。コーヒーの味は、実はたった数度の温度差で劇的に変わる... 2026.08.09 料理科学ノート