ツッチー

1年目が知らなかった話

震災が、東京の「普通の味噌」を変えた

スーパーで味噌コーナーに立つと、「信州味噌」の文字が並ぶ。淡い黄色の、あのさらっとした辛口の味噌。「味噌といえばこれ」と思っているなら——それ、関東大震災が作ったイメージかもしれない。1923年9月1日の関東大震災の前、東京の「普通の味噌」...
キャリア・転職

怒鳴り声が飛んでも折れない——厨房のストレスを「流す」メンタル管理術

怒鳴られた瞬間、頭の中が真っ白になる。「なんでそれができないんだ!」——その声が飛んでくるたびに、手が止まって、次に何をすべきか分からなくなる。もう辞めたいとまでは思わないけど、何がいけなかったのか分からないまま次のオーダーが入ってくるあの...
料理科学ノート

野菜のアク抜きの科学——シュウ酸とポリフェノールの除去

「ほうれん草を茹でてから水にさらす」「ごぼうを酢水に漬ける」——なぜアク抜きが必要なのか、科学的な理由を考えたことはありますか?実はアクの正体を知ると、下処理のひと手間がまったく違う意味を持ちます。アクの正体と化学的な除去のしくみ野菜のアク...
料理と言語

【オノマトペ】九州・東北・北海道・沖縄——列島の食感語を食文化から読む

「ねちょねちょ」と「ぱりっと」——関西と関東の食感語の違いは有名だ。しかし日本語の方言オノマトペは、その二地域だけで終わらない。九州・東北・北海道・沖縄……それぞれの土地に、食材と気候が育てた固有の食感語がある。前作の続編として、列島をさら...
料理と言語

【オノマトペ】方言の食感語——関西と関東でオノマトペはどう違うか

「ぼてっとしてる」「もちもちしてる」——大阪の人がそう言うとき、東京の人は首をかしげることがある。同じ食感でも、地域によってまったく違う言葉が使われる。日本のオノマトペは、方言という形で独自の進化を遂げてきた。🍳 今回のテーマ関西と関東で、...
1年目が知らなかった話

天津甘栗の「天津」は、通り道の港の名前だった

「天津甘栗」と聞いたとき、多くの人は「天津で作られた甘栗」だと思うはずだ。駅の売店や観光地、中華街でも堂々と「天津甘栗」の看板が並んでいる。だがちょっと待ってほしい——その「天津」は本当に産地のことを指しているのだろうか。実はこれ、食の世界...
料理科学ノート

土鍋でご飯が美味しく炊ける科学(遠赤外線と蓄熱の効果)

「土鍋で炊いたご飯は格別においしい」——これは多くの人が経験的に知っている事実だ。電気炊飯器が普及した現代においても、割烹料理店や高級旅館では土鍋炊きご飯にこだわる。しかし「なぜ土鍋だとご飯がおいしくなるのか」を科学的に説明できる人は意外と...
1年目が知らなかった話

誰かが洗っている——無洗米という名前のウソ

「無洗米」という名前を聞くと、多くの人は「洗わなくていいお米」と思う。でも実は、その理解はちょっと違う。正確には——「工場で先に洗ってあるから、家で洗わなくていいお米」が正しい。つまり「無洗」なのは消費者だけ。誰かがどこかで、ちゃんと洗って...
料理と言語

【音の印象】和食の名前に濁音が多い理由——「だし」「みそ」「ぬか」の音の重み

「だし」「みそ」「ぬか」「ごぼう」「づけ」——和食の基本語を声に出してみると、濁音だらけであることに気づく。これは偶然なのか、それとも日本語に何か必然的な理由があるのか。🎵 今回のテーマ和食の名前に濁音(が・ざ・だ・ば行)が多い理由を、音声...
料理科学ノート

豆腐がにがりで固まる科学(タンパク質のゲル化とカルシウムの働き)

豆腐は大豆から作られる日本の伝統食品だが、その製造過程には精巧な化学反応が潜んでいる。豆乳ににがりを加えると、液体だったものが短時間でプルプルのゲル状に固まる——この変化は、タンパク質化学とイオン結合の観点から見ると非常に興味深いプロセスだ...